植物染料の世界へと誘う コンセルヴァトワール染料植物園

ロリス城の庭園は、染料植物に特化した植物園です。管理しているのはクルール・ガランス協会で、原料となる植物を植栽するほか、染色技術の保存にも力を入れています。この地方に何世紀にもわたって伝わる染色文化に触れることができる植物園。色彩にあふれ、まるで天国の一角のようです。
Texts: Mélissa Darré

ヨーロッパでも珍しい染料植物園

コンセルヴァトワール染料植物園は18世紀に遡ることのできる歴史ある庭園で、ヨーロッパでも有数の規模を誇る染料植物に特化した植物園です。デュランス渓谷を望む3500平方メートルの広大な敷地に、海外の品種も含め、250種類以上もの多様な植物が植えられています。この魔法のような空間を満喫するには、ガイディングツアーに参加するのも、自由に散策するのもいいでしょう。色彩にあふれた植物がまるで群舞を踊っているかのような光景をお楽しみください。

染料植物の専門家であるミッシェル・ガルシアにより1998年に整備された緑あふれる空間は2011年に「注目すべき庭園」ラベルに認定されました。園内に足を踏み入れたゲストが誘われるのは、世界各地で染料として使われてきた植物に触れる旅。絵画や食料、ファッション、食品など多くの分野で植物の葉や茎、樹皮、花びら、そして根が染料の原料として利用されてきたのです。

植物染料の世界へと誘う コンセルヴァトワール染料植物園
© Couleur Garance

原料の供給センター、クルール・ガランス協会

クルール・ガランス協会は博識豊かなミッシェル・ガルシアによって設立されました。メンバーたちは、染色植物の啓蒙および栽培地である庭園の整備活動に情熱を持って取り組んでいます。メンバーの一人、建築家のマリアンヌ・オブリーさんは織物作家でもあります。「植物由来の染料を広めることは、化学、創作、そして環境と同時に多くの分野に触れることになります」と語ります。

植物園で採取された種子の分配、品種のデータベース作り、染料の売店や関連書籍を扱う書店の運営、植物由来の染料で制作されたアーティストの作品展示など、協会の仕事にはキリがありません。また植物園のあるロリス村は古くから染色が伝統工芸で、その染色文化を伝えることにも力を入れています。

草木と色の関係を学ぶ
© Couleur Garance

草木と色の関係を学ぶ

植物染料の世界に実践的に触れられるのが、丸天井のアトリエで開催される植物染料講習会。初心者向けからプロ向けの本格的な内容のものまで、幅広い講座が受講できます。コットンやウール、シルクを汚染物質を含まない染料で美しく染め上げましょう。モクセイソウの一種のゴードから得られる輝くような黄色、セイヨウアカネから得られる鮮やかな赤、インディゴから得られる深みのある青など、繊維は素晴らしい色調に染まっていきます。

「染色の技術を教える講師はそれだけでとても充実した仕事です。しかし、さまざまな方に受講いただいており、受講生たちとの交流がさらにこの仕事を豊かなものにしてくれています」と語るマリアンヌさん。例年、子供を含めた多くの来場者がアルピーユ山脈を望む植物園の散策を楽しみ、植物染色を体験しています。

植物染料の実践
© Couleur Garance

Jardin Conservatoire des Plantes Tinctoriales / コンセルヴァトワール染料植物園
Ouvert de mi-mai à fin octobre
Maison Aubert - La Calade
84360 Lauris
Tel : +33 (0)4 90 08 40 48
www.couleur-garance.com

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