日時計 オート・アルプ県 光の時間

オート・アルプ県の北東地域には、古い日時計が多く残されており、貴重な文化遺産となっています。19世紀までに建てられた多くの重要な建物を飾る日時計ですが、機械時計の登場とともに多くが消えていきました。しかし、日時計は再び人気が出ており、モン・ドーファンの職人のおかげでいくつもの建物で時を刻んでいます。
Par Jean-Dominique Dalloz

時を告げるのに複雑な動きを見せる高性能な時計に対して、日時計は動きもせず、ただ静かに時を刻みます。動くのは太陽がスタイル(時刻盤に置かれた金属製のエッジで時針のこと)に落とす影だけ。時刻盤に刻まれた目盛りの上を移動していく様子は、たとえ時刻として刻まれたとしても、所詮、時はただ過ぎ去っていくだけであることを私たちに思い出させます。

最古の日時計は古代エジプトのものが多く見つかっていますが、紀元前300年前頃に古代ギリシャでも日時計が使われていたことが明らかとなっています。15世紀の終わり頃になると、地球の地極に平行して傾くようにスタイルが設置され、南向きの日時計に刻まれた13本の時刻線に影を落とすよう設計された日時計が登場します。17世紀は、日時計に関する天体学問が発達した時代。日時計職人が行商のように村から村へと移動し、ケイラス地方やブリアンソン地方の富豪の邸宅を訪ね歩いて日時計を制作していま した。このような村々を散策している時に美しい壁面を見かけたら、視線を上に向けるだけで、200年ほども前に作られた日時計の美しさに触れることができるでしょう。多くがフレスコ画で描かれ、時刻盤に記された格言や諺を読むと、流れる時について思いを巡らさずにはいられません。

数年前から日時計はまた人気が出始めており家の外壁に日時計を作る人もいます。日時計に惚れこんだジョセフ・オヴレーさんは、モン・ドーファンで1985年よりヴォルヴィックの溶岩を使った日時計のオーダー制作をしています。好きな格言と時刻線を選ぶと、それに合ったデザインを考えてくれ、日時計を1000度以上の火で焼きます。ボロボロに崩れることなく、変質しない上質のオリジナル日時計を作ってもらうことができるのです。個人の好みに合わせたまるで芸術作品のようなオーダー日時計は、誰もが気軽に買えるものではありませんが(3000ユーロ/㎡ はみておくこと)、ジョゼフ・オヴレーさんの店には南向きに置くタイプの手頃な値段の日時計も置いてあります(10㎝x10㎝の小型タイプは22ユーロから)。

日時計は建物のどの向きの壁面にも設置が可能ですが、日照時間が長く、長時間にわたって時間を知ることができるのは当然南向きに置いた場合です。また、日中、雲が邪魔して時刻を知ることできなくても、月夜の明るい晩には正しい時間を知ることができるかもしれません。月光による影が時を知らせてくれますが、月の満ち欠けに応じて計算し直す必要があります。月時計の話はまた別の機会に・・・。

日時計 光の時間
日時計 光の時間
オート・アルプ県
DR Joseph Auvray / José Nicolas
日時計 光の時間
日時計 光の時間
オート・アルプ県
DR Joseph Auvray / José Nicolas
日時計 光の時間
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オート・アルプ県
DR Joseph Auvray / José Nicolas

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