カントリーサイドのお宅 アントワーヌとセシルの住まい

エックス・アン・プロヴァンスの周辺にあるのは、プラタナスの小道のある立派な庭園付きの瀟洒な邸宅だけではありません。エックスから数キロ行くとすぐに広がる田園地帯には、ル・マッソンご夫妻のお宅のようなシンプルな田舎の家も点在しています。
Jean-Dominique Dalloz

「こちらへどうぞ。テラスに座って、日陰で涼みましょう」
セシルさんはそう言って、低いテーブル(古い道路標識に簡単な金属の枠を付けたもの)にお盆を乗せ、冷たいレモネードを出してくれました。少し離れたところにあるブドウ棚近くの石塀の上には古いブリキのじょうろが庭への出番をおとなしく待っているかのよう。「私は花が大好きなの。植木の世話をしたり花壇をいじったりするのが大好き」
とセシルさん。フランス式庭園のように木々が美しく整列しているわけではなく、むしろ園芸への情熱を表現した庭と言っていいでしょう。

ル・マッソン夫妻がこの古い家を購入したのは2002年のことです。アントワーヌさんはモンペリエの出身、セシルさんの出身はサン・レミ・ド・プロヴァンス。
「私たちが知り合ったのはパリですが、南仏に帰郷できる機会があった時すぐさま飛び付いたんです」
3人の子供に恵まれ、古い建物やインテリアをこよなく愛する二人はさまざまな職を経た後、不動産業を開業しました。カントリーサイドの静かな暮らしを堪能させてくれる魅惑的な職業です。


「門をくぐると、そこは静けさに満ちた全くの別世界」と喜ぶセシルさん。しかし、ひきこもって世捨て人のように暮らす気は全くありません。お二人にはおもてなしのセンスがあり、多くの友人が家に集まってきます。よく用意するのはみんなが喜ぶプロヴァン スの郷土料理、野菜のオーブン焼きの「ティアン」。アン トワーヌさんは訪ねてくれる友人たちのために冷やしたロゼワインが切れないように気をつけています。

セシルさんは歩くのが大好き。近所をよく散策しています。
「近くにはロクファヴール水道橋や古い宿場ルレ・サン・ポンスといった見どころがあるし、麦畑や緑深いオークの森の中を何キロも歩いて行ける道があるのよ」
手つかずの豊かな自然が残り、今でも数多い農家の営む農作業によって刻まれる田園生活。この土地をより魅力的なものにしているのは本物の自然で、他に装飾 はいりません。一時期、夫妻はトー池近くにペンションを開こうと夢見たこともありました。

実現はしませんでしたが、もてなしの心を失ってしまったわけでは ありません。夫妻は毎年夏になると自分たちの家を貸し出しています。


「自分たちだけではなく、多くの方たちにこの素晴らしい環境を堪能していただきたいのです。それに新しい出会いももたらしてくれますし」とわくわくした様子でセシルさんが話します。新しい出会いが一杯のレモネードとともに始まることもしばしば。

カントリーサイドのお宅 アントワーヌとセシルの住まい
カントリーサイドのお宅 アントワーヌとセシルの住まい
プール脇に咲くバラ
Photographie José Nicolas
カントリーサイドのお宅 アントワーヌとセシルの住まい
カントリーサイドのお宅 アントワーヌとセシルの住まい
天井から柳の枝で編んだカゴがぶらさがるナチュラルなテイストのキッチン
Photographie José Nicolas
カントリーサイドのお宅 アントワーヌとセシルの住まい
カントリーサイドのお宅 アントワーヌとセシルの住まい
早くも暖炉のそばに座りたくなる
Photographie José Nicolas

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